大福開腹のち回復?
今回、iMac TFT 20inch(大福iMac)を開腹するきっかけとなった壊れたSUPER DRIVE。
やっぱりか!のSONY製。(なぜ「やっぱりか!」なのかとか、深く突っ込まないこと 笑)
タイマーが作動したのか、寿命としてそんなものなのかは不明。
しかし、左上のアップルマークがなんとなく嬉しい。
さて、前回「思わぬ悲劇が...」と書いたのだけれど、その辺のところの続き。
開腹に当たって用意したパーツは、HGST(日立IBM)製のハードディスク"HDP725050GLAT80"(500GB、7200rpm、U-ATA)と、PIONEER製のDVDドライブ"DVR-115DBK"。
これを現在の純正160GBHDD&壊れたSUPER DRIVEとそっくり入れ替えちゃおうというもの。
コンピューターの分解については、DOS-V派ではないためパーツからそろえた上で一台のマシンを組み上げちゃうこと等の経験は無いものの、初代ボンダイiMacについてはHDDの交換は勿論、CPUを載せ変えたり、しまいにはCRT(ブラウン管)ディスプレーのフライバックトランスの交換までやってのけた経験があるので、今回も動じもせずに かるーい気持ちで始めたのでした。
まぁ、それもこれも先駆者の方々がネットで情報を公開して下さっているおかげでして、そういった方々の技術力と飽くなき探求心には感謝するだけでなく尊敬も致しております。
で、今回。
開腹自体はドライブの電源カプラーがいつやってもなかなか抜けてくれないこと以外は非常にスムーズに進みました。ですから、バラして取り出したパーツに対して、新しいパーツのジャンパーピンを両方ともマスターにした上で組み込むだけだったのですが、ひとつ思いもよらぬことに苦労しました。
それは、DVDドライブの全面パネルを外す作業です。
いや、そんな作業だって、単にプラスチックの爪がシャーシに引っかかっているだけですんで、その爪さえ外してやれば簡単なのです。
しかし、そのパネルを外すためにはとりあえずトレー前面に付いている化粧ベゼルを外さなければならず、その為に電源の入っていない状態でトレーを開けなければなりません。
で、それは全くもって簡単な作業で、単に前面の小さな穴に棒を突っ込んで押してやればトレーが「にゅるっ」と出てくる筈なのでそれをちょいとつまんで引いてやればいい。「にゅるっ」あれ?「にゅっ...るっ...」出てこないなぁ...それもう一度「にゅっ...」『ぐかっ』???
あれ?押すことは出来た筈なのに何故だかトレーが出てきません。
そうなるともう何度突っついてもそれ以上押すことも出来ず、トレーも開かず。。。
「なぜだぁーーーーーっ!」
「ええい、ままよ」
そう思うとトレーの開かぬままフロントパネルの爪を取り外しにかかりました。
ぷちっと押してぷちっと押して..えいっ!バキッ!
え、
今ちょっとバキッていった?
なんとなく、そんな音しなかった?
だけどトレーが開いてる。
あ、なんだ、出来たじゃん。
と、思ったのもつかの間。開いたトレーを引っ張ろうとすると、チョビットだけ動くんだけれども、そこからはうんともすんとも梃子でも出てこないかんじ。
おりょりょ。(冷や汗)
ちょっと出っ張った状態で動かなくなったトレイ。
うーん。
考えること一分。(うりゃ、もっと考えろよ)
そのまま組み込んで電源入れりゃ動くんじゃない?
つー、安易な結論に達してさっさと組付けを開始。開腹したところを元に戻してどうにかこうにかもとの形に。
そりゃ、電源オン!ぷちっ...ひゅーーーん..じゅる、じゅる(流体軸受けHDDの音)『ジャーーン』(Macの起動音)。
おー、立ち上がった立ち上がった。HDDもうまく認識してるみたい。
じゃぁ、「光学ディスクトレー、オープン!」ぽちっ!
『ん、かしょっ...ぐわしゃっ..っ..っ』
う、出てこない。。。
やっぱり組む前と同じ感じで少ししかトレーが出てきません。(あたりまえ)
ありゃりゃ。
ちょっと押してみようかな。「よいしょっと」ダメだな。じゃ引いてみようかな、「うーん...」だめだぁ。
そんなことを繰り返すこと十数分。。
やっと諦めた様子。(まぁ自分だけど)仕方なく、再度開腹して光学ドライブを取り出すことにしました。このとき既に時計の針は二本とも真上から右に数十度傾いた状態、つまり翌日を示しておりまして
、こりゃ何時までかかるんだぁ?という感じでしたがまぁ仕方が無い。
さっきより開腹作業も手慣れて...おらず、反って指先などの力が抜けてカプラーが外れなかったりして大分時間がかかったけれどなんとか光学ドライブだけは壊れたもとのパーツに戻し、トレーの動かなくなった新品を目の前に「さて、どうしたものか?」と悩むのでした。
よく観察すると、トレーは完全には引っ込まなくなっていました。つまり、チョビッとだけ出っ張った状態で固定されちゃった感じ。
もう、そうすると「やっちゃった感」が強いです。いやまて、ちゃんとトレーを開ける操作をしたのに開かなかったんだから、これは初期不良ではないか?いやいや、でもフロントパネルを強引に外したからいけなくって、何を隠そう、バキッ!ッていう音も聞いた(ような気がする)ではないか?
夜も深まって、睡眠が足りない人の頭ってのは、思考能力が下がるものです。
しばらく考えた後に、次に取った行動はなんと、「トレーを強引に手で引っ張る攻撃]orz...
えいっ、えいっ!『バキコっ!!』
今度は本当にすげー音がしました。もう、壊したと思いました。
でも、今度はトレーは完全に開いています。
「!!」
おそるおそるトレーを押してみます。
..
.....
やっぱり、、、今度は開いた状態で固まってしまいました。
「やってしもーた。」
こんどは開きっぱなしになっちゃったトレー
このとき、時計の針は真夜中のおやつの時間に近くなっていました。ブランデー入りの高級うなぎパイを持ち合わせていない私は、購入した店に相談のメールを打ってさっさと寝ることにしました。
そうそう、夜中に血迷ったってろくなことが無いもんね。
さて、翌朝。
昨晩打ったメールの返信が気になります。
一応、初期不良の可能性も含めて書いたのですが、手で力を加えてしまったことも(少しだけ過小表現ですが)ちゃんと書いておきました。
WEBショップも起き出しているだろう10時半過ぎ、ショップからメールの返信が来ました。
な、なんと、その商品を送ってくれと!ご迷惑をおかけして申し訳ございませんと!
ありゃー、ご迷惑をおかけしてんのはこっちの方かも知れないんだよ。やっぱりさ、どう考えたってハード的な部分が壊れている商品をメーカーが出荷するとは思えないんだよ。。
電子部品ならイザ知らず、壊れてんのはトレーだよ。そんなの組み付ける時に動作確認しない訳無いんだよ。。。
そう思うと、一つ決心を付けました。
「よしっ、バラそう!」
もう、壊れたって仕方ないです。五千数百円なら飲みに行ったとでも思えば安いもんです。また買えばいいんです。
そう思うと、禁断のドライブ解体作業が始まりました。
ドライブのケースは上下にまっ二つに割れるように出来ていまして、プラスドライバーでねじを5本外すだけで中身が確認出来る状態になり、トレーもその姿をすべてさらけ出してくれました。
で、トレーをバラし、構造をなんとなく理解。
ふむふむ。トレーが出入りする時にはスピンドルの軸が下に退避するようになっているのに、なぜだか退避出来ていないんですね、こいつは。
強制排出用の穴から棒を突っ込んで押してやるとこのカムを押すんですな。。。えーっと、「ガシャポッ!」おっ、おーーーーっ!
スピンドルがちゃんと下がったよ!
どうやら、強制排出用穴から棒を突っ込んだ際に、もっと思い切り良く押さなければならないのに、中途半端に押していたらしいです。
そうとわかれば、あとは元の通り組み付けるだけ。
えっこらしょっと。くるくる。
出来ました。こんどはバッチリです。
強制排出用穴から棒を突っついてやるときちんとトレーが出てきて、手ですすするっと開きます。
「やたーっ!、やったよ!オレは勝ったんだぁ!(何にだ?)
早速、昨晩から三度目の開腹作業に写りました。カプラーをつまみすぎた指先は、ますます感覚を失って作業は困難を極めました(力が必要だけど、必要以上に力を入れないってのが難しいのよ)が、なんとか感想作業はすべて終了。
そして、
そーして。(^^)/
DVDドライブは見事、元通り動くようになり、OSのインストールに成功したのでした!!!
めでたし、めでたしっ!
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コメント
よかったね~(同じような時刻にコメントしてみる)
Ezもお店で使っていてトレーが開かなくなっちゃったCDプレーヤーなど分解したことは何回かあるけどね...
新品を分解したことは無いね~。
5000円位飲みに行ったと思えば、って心の余裕が無くっちゃね(笑)
投稿: Ez | 2008/03/11 03:39
お〜、ウチも大福iMac所有なので、ドキドキしながら読みました〜。
投稿: いっとく | 2008/03/11 07:07
はじめまして。こんにちは。
Cheapmanと申します。
以前から見させていただいてましたが今回のタイトルを見て胸が踊り、内容を読んでいてもたってもいられなくなりコメントさせていただきました。
私は大福を所有した事はないのでバラした経験ももちろん無いのですが、他機種(私はiBook shellです)をバラしたときの事を思い出しながらハラハラしながら楽しく?(スミマセン)
見させていただきました。
SONYに突っ込んでみたり
アップルマークの付いたパーツを外すのが勿体ないと惜しんだり
力技で強引にやっちゃったり
一回で決めたくて無理に先へ進めて結局やり直すはめになったり
・・・同じだ・・・。
ウマく修正できて良かったですね。おつかれさまです。
最後まで読んで心底ホッとしました。
それにしても大福の回復にボンダイのFBTまでやられるなんて難易度の高いことばかり。
尊敬します。
投稿: Cheapman | 2008/03/12 00:43
「大福ってなんだ?」と思いながらもハラハラしつつ読んでいくうちに、最後の写真で「大福」の意味が解りました。「ホントだ!大福だ!」
それにしても、安易な感じとか、強引な感じとか、「なんとかなるさ」という感じが私と似ているなあ、と勝手に思いました。
回復、おめでとうございました。
投稿: kira | 2008/03/12 01:51
Ezさん
おやつの時間なのにコメント入れてくださってありがとうございます。
分解は男のロマンです。
修復は快感です。
これからも壊れた物を目の前にした時、その熱き情熱を燃やしていくことでしょう。(笑)
ところでEzさん、いつも夜中にブログを更新したりコメントしてくださったりしてますが、「いったいいつ寝てるの?」(^^;
いっとくさん
おー、いっとくさんも大福オーナーでしたっけ。
大福はユニークで愛嬌のあるスタイルに、(現行のタイプに比べれば)高画質パネルを使用してるので、なかなか捨て難いものがありますよね。いや、捨てませんけど。(笑)
グラフィック性能以外はまだまだイケルと思ってますんで、修理も今後使うことを考えての行動です。
しかし、新型iMac出ないかなぁ。(^^)
Cheapmanさん
はじめまして、こんにちは。
いつも見てくれてありがとうございます。が、それにも増してコメントを入れてくださって大変ありがとうございます。
知っている人のブログならいざ知らず、「はじめまして」は大変勇気が必要かと思いますが、こういう出会いがあるからブログをやっているようなもんでして、本当に嬉しいんですよ。
Shell形のiBookを使っておられたのですね。あれもすごくユニークな形で今後も語り継がれる名機だと思います。ポリカボディーの分解は爪を折るのが心配でなかなか大変だったのではないでしょうか?それこそ「バキッ」音の連続ですからね。(笑)
今回の記事は、久しぶりに「つれづれえんすぅ日記」の真髄のような記事でして、原点回帰にこれ程共感をしていただけるとは思ってもみませんでしたが、今後もこういったレポートを書くネタがあった時には書いて行こうと思いますので、応援及び共感のコメントよろしくお願い致します。(^^)/
kiraさん
大福だったでしょう?(笑)
本来、A型である私がこんなアバウトなことをするはずが無いと思われがちですが、かなりアバウトな人です。(爆)
kiraさんも似てるの?
でも、あんなに大胆に捨てられないなぁ。(笑)
投稿: Danjun | 2008/03/12 08:12