トランジットコンパクト破損のまとめ
4年に満たない使用に於いて、残念ながら破損してしまった我がトランジットコンパクトですが、ケジメとして?その原因を探っておこうと思います。
製品の購入は平成15年8月13日。
この次の日くらいより、先日の平成19年6月末日までの3年10ヶ月という間、一週間に5日のペースで毎日のようにこの自転車を利用してきました。
一日の走行距離は通勤においてごく多い時でも10km程度でしたが、たまの休日には40kmも走ることもありました。
トータルの走行距離は、初期の頃にサイクロメーターを装着していなかったため不明です。
購入して2ケ月程度でまずシートポストを交換、それをきっかけに各部に手を加え始め翌年の6月には外装多段化と車輪の14インチ化を施し、現状ではフレームとその他数える程の部品しかオリジナルな部分が残らない状態になりました。
元より、トランジットコンパクトは折りたたみの機構としてX状のフレーム構造を取っておりますが、Xの中心のピポットは車体の中心付近にあり、荷重はピポット後方のチェーンステーに代わる部分に依存されます。
そのことより、この部分に於いてはフレームがW構造となっており、荷重に耐えられるように設計されていると考えられます。
しかし、今回の破損はその部分に発生しました。
フレーム裏側より(その1)
フレーム裏側より(その2)
クランク側
クランクと反対側
中央の接続プレート部(BB配置部分)
よく見るとわかるように、左右のフレームを繋ぐ中央のプレート部分は、コストダウンの為か数カ所のスポット的な溶接によって接合されていて、亀裂はそのちょうど端の部分に発生しています。
これは、ここに応力が集中した為と思われ、これが全周の溶接であればもしかしたら結果は違ったかもしれません。
では、このような破損がすべてのトランジットコンパクトに起こりうるのか?という疑問が沸きます。
私のトランジットコンパクトは14インチ化してあったとは言え、フォーク先端に5mm程度の詰め物をした程度で、軸距にはほとんど影響しない変更でした。特にリアについては車輪の取り付け位置は全く変更していません。
上の写真は使用していたシートポストとサドルの写真の上に、ノーマルのシートポストとサドルを使用範囲内の最大まで延ばした状態を重ねたものですが、その位置もほとんど変わらないのがわかります。
このことだけを考えると、ノーマルなトランジットコンパクトでも同様な破損があり得るということになってしまいます。
しかし、もう一つ重要なファクターがありました。
それはチェーンリングの大径化です。私の車体には60Tのチェーンリングが付いており、リアトップの11Tと合わせた場合はかなりの力がフレームによって支えられると考えられます。
体重こそ65kg(最近はちょっとメタボ入ってプラス3kg..笑)ぐらいではありましたが、こういった荷重の掛かり方はメーカーの想定外であることに間違いはありません。
またその場合ですが、クランクの回転に縦荷重を掛けるような漕ぎ方をすると体が上下動するような撓みを感じることがあります。
特にある一定の回転とスピードでその上下動が共振したかのように激しくなることがありましたが、これこそがフレームの寿命を縮めるものであったと今更ですが考えられるのです。
まとめますが、今後改造されたトランジットコンパクトを長く使う為には、なるべくチェーンリングの大径化は避け、ペダリングは踏み込むことばかりに力を掛けずに回転を意識していくことを心がけるべき、ということになるでしょう。
また、先ほど書いたように溶接部分を丁寧にやり直すのも良いかと思われます。
私のトラコンはこれで終わりになりましたが、ここを訪れてくださっているトラコン乗りな皆さんは今回の記事を参考にしていただいて、この素晴らしいトランジットコンパクトという自転車と共に快適な自転車生活を送っていけるよう願っております。
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コメント
そーぞーするに、
この車両の設定に対して、使用頻度はかなり多かったんではないかい。
毎日通勤に使用していたので毎回開閉を繰り返し、あの微妙な坂道をガンガン漕いでいたんではないかと思います。ヘビーユーザーだもんね。まぁ寿命かね。
自動車の場合ですが、過去に私が乗っていた改造KP61君は屋根に歪みが発生しておりました。雨の日には雨漏りが発生し、ちょうどフトモモに垂れて来て、非常に気なっていました。友人の改造S30は強烈な加速力を誇っていましたが、丁度頭の上あたりにフロントガラスと平行にヒビが入っていたようです。
改造車はイロイロありますな。
投稿: G | 2007/07/08 13:40
Gさん
そーなんです。
設計者の想定する範囲を大幅に超えた使い方をしていた訳ですから、どこかに無理が出て当然。
改造車で常用はなかなか難しいですね。
投稿: Danjun | 2007/07/08 23:56
2chからきました。私のトラコンも先日からミシミシ言うので調べてみたら、亀裂が発生してもうダメな状態です。ちょうど同じところです。
私も通勤に使用していて、半年前までは改造なしでしたが、その時点でプラホイールが折れ、その時に12インチでインター3化しましたけど、今思うと、その時からフレームはやばかったかもしれません。
投稿: ms | 2007/07/24 12:07
msさん
ココログのメンテナンスがあった為、お返事が遅れて申し訳ありませんでした。
そうですか、やはり同じ所が破損しましたか。残念ですね。
トラコンは改造して使用する愛好家が多いと思います。そうやって愛でてきた自転車が壊れてしまうのはとても耐えられないこと。
そして、これからこの自転車とともに生活して行こうと考える人にとっても大きな不安となります。
メーカーさんにはこういった事実をしっかり見つめて頂いて、改良型のフレームをリリースして欲しいですね。(出来れば重量増なしで)
投稿: Danjun | 2007/07/25 22:30
私もまったく同じ箇所を破損しました。
しかもまったくの無改造です。
そんな激しい乗り方はしていなかったのですが・・・
この折りたたんだ状態で転がせるのは
今はトラコンくらいしかないので
何とか強化した新型フレームを作って欲しいと思います。
数年前はフォールディングアクションがあったのですが・・・
ある時に買っておけばよかったと後悔しています。
投稿: | 2007/10/11 21:01
↑...さん、こんにちは、はじめまして。
同じ破損を経験なさったのですね。わりとそういう事って多いのでしょうかね。
おっしゃってるのは「クリックフォールディング・アクション1」ですか、ミヤタのやつですね。
あれは私も当初考えたのですがかなり大柄なのと、なんか横にあいた丸い穴が安っぽい気がしてやめました。確か完全に折り畳んでしまうと引き回しも出来なくなった筈です。(畳みきる途中でクイックレバーを固定すれば引き回せる)
あれが良かったか、壊れてもトラコンが良かったかは両方乗っていないのでわかりません。
隣の芝生は青く見えますけどね。(^^;
出来れば次回投稿時はハンドル名をお願いします!
投稿: Danjun | 2007/10/11 23:03
Googleで検索して来ました。
まったく同じ部分が私も故障しましたよ。
設計に問題があるようですね。
投稿: まりんれいく | 2009/08/24 05:05
この記事を読んで改造するのを止めることにしました。
今は売ってない自転車だけに大事に乗っていこうと思います。
自分は体重90キロ近くあるから、下手すれば即破損ですねWWW
自転車を頻繁に使うようになったら、
別に運動や通勤用に用意することにしました。
投稿: | 2012/06/20 12:33
まりんれいくさん
何年もお返事しませんで申し訳ありませんでした。
と言っても、今更見て頂くこともないのでしょうけれど…
同じ場所が壊れた例はたくさん聞きました。
きっと実際に使われている使用環境が、メーカーが考えていたユーザーの使用環境の想定とは大きく異なってしまったのでしょう。
今でも後継車が出ないのはちょっと残念です。
昨日コメントを頂いた方
トランジットコンパクトをお持ちなのですね。
大事にしてあげてください。ノーマルでもとってもいい自転車です。
素性がいいから、皆が改造してもっと良くしようとしたわけですから。
ゆっくり、ポタポタ乗るのがいいですね。
投稿: Danjun | 2012/06/21 07:57
good!
投稿: khonnaunplae | 2013/05/31 22:37